カテゴリー「 佐藤多佳子」の記事

「しゃべれども しゃべれども」佐藤多佳子

しゃべれどもしゃべれども しゃべれどもしゃべれども

著者:佐藤 多佳子
販売元:新潮社
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おすすめ度★★★★★

前から読みたいと思っていたものが読めたときって言うのは気持ちがいい。それが面白い作品だったらなおさらだ。っでこの本もそんな作品だったわけで、いやあ面白かった!

男の名は今昔亭三つ葉。三度の飯より落語好き。頑固でめっぽう気が短い。そんな男の下に話し方を習いたいという男女が集まった。もどかしく不器用ながらも落語に生きる男と一筋縄では行かない人達のお話。。。

まあ正直最初はなめてかかりました。普段から着物って相当な落語マニアだな~なんて思いつつ、今どきいる?みたいな。。。いやいや落語も三つ葉もなめちゃいけません。読んでいくうちに三つ葉のまっすぐで思ったことはすぐに口に出してしまう威勢のいい姿に、こちらを気持ちよくしていってくれる。たまにしでかす間違えに笑い、落語に真剣な姿には少しカッコイイと思いつつ、不器用な恋心にはついつい頑張れと声をかけたくなってしまう。いい奴で、憎めない奴だ。で結局早々とこの本の虜に。

ひょんなきっかけから開くようになった落語教室の面々もこれまた個性的でそんな彼らの生み出す独特の(息の詰まるような?)雰囲気は面白かった。みんながみんな、何か悩みを抱えて生きている。それでもそれに立ち向かって少し元気になっていく様は読んでいてすがすがしかった。特に生意気で関西弁でまくし立ててくるが、一方で素直な小学生の村林はお気に入りのキャラに。

後半の落語の発表会では、ハラハラとした緊張感と、まあここでも笑いつつページをめくる手も自然と早くなった。ラストの場面ではずっとニヤニヤニヤニヤ・・・はたから見たらキモイけど、まー始めっからこうなるものだとわかっているものでも面白いものは面白いわけで。そしてまた笑いありと、とても面白い本だった。

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「黄色い目の魚」佐藤多佳子

黄色い目の魚 黄色い目の魚

著者:佐藤 多佳子
販売元:新潮社
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おすすめ度★★★★

最近よく本屋に行くと平積みされてて、これはちょっと読んでみようという事で前回の宮部みゆきに続いて佐藤多佳子の本初挑戦。映画化された「しゃべれどもしゃべれども」にしようかと思ったけど、たまには青春ものをってことで「黄色い目の魚」に。

あらすじは周囲と溶け合わずにイラストレーターの叔父にだけ心を許している村田みのりと、絵を書くことが好きな木島悟が出会い、強くまっすぐな思いが二人の間に生まれていく・・・となんかいかにも青春ものって感じ。とにかく最近ミステリーばっか読んでたからこういう話はなんか新鮮で読む前からちょっとワクワク。

まずこの本読みやすいし、何より主人公二人の気持ちがとてもストレートに伝わってくる。あーこんな気持ち、自分も昔あったな~なんて思ってしまったり。。。青春時代を精一杯生きて成長していく二人の姿は読んでいてつい応援したくなるような、ちょっと羨ましいような気分になった。

恋愛小説の要素も含まれているけど、恋愛が前面に押し出されていない。もっと別の強いつながりをお互いが見つけ、その糸を恐る恐る手繰り寄せていくよう。16歳ってすごい難しい年頃だし色々な事で悩むけど、そんな16歳の姿がよく描かれていたと思う。

読後はとてもさわやかな気持ちになった。個人的にはみのりがいじめられっこの友達を傷つけてしまい、その事で悩んでがんばって仲直りするところは、ほほえましいな~って思って好きな場面だわ。 

今までは青春ものってなんか避けてきたジャンルであまり読んでいなかったけどこの本読んで、青春ものも面白いじゃん!って自分の中でこのジャンルの印象が少し変わった。こういう本って気分が落ちてるときに読んでもいいかもね。

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