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「夜は短し歩けよ乙女」森見登美彦

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫) 夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

著者:森見 登美彦
販売元:角川グループパブリッシング
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オススメ度★★★★☆

ついに文庫化!単行本の時からずっと気になってたんだよね、この本。森見登美彦の本はこれが二冊目です。

クラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋心を寄せる「先輩」。彼女の行く先々に出没し、偶然を装ってお近づきになろうとするのだが、なかなかうまくいかない。そんな二人を待ち受ける珍事件と個性的な人たち。いったい二人はどうなるのか。

見事な恋愛ファンタジーだね。とにかく登場人物が個性豊か過ぎ。自称天狗の樋口くん、大酒のみの羽貫さんや願いがかなうまでパンツを変えないパンツ総番長、まか不思議な三階建ての電車に住む李白などなど。そして「黒髪の乙女」の後ろ姿の世界的権威である、と自称している「先輩」。世界的権威って!(笑)言い方変えたらストーカーなのだが。。。

乙女のために体を張る「先輩」の頑張りには頭が下がるような、下がらないような。時には激辛鍋に耐え、時には学園祭の演劇の主役をかっぱらう。でも、なかなか最後のひと押しが出来ない。「ただ通りかかっただけだから」とクールに決めてしまう彼。嫌いになれるわけがないわ!!

「黒髪の乙女」さんも素直なとにかくいい子。というか天然!?面白いをオモチロイと言ってしまうところとかとてもかわいらしかったし、鯉を背負って片手にダルマ、首からはダルマの首飾り、でちょこんと立ってたらそらかわいいよ!

特に第三章の学園祭が一番面白かったな。普通じゃ考えられない出し物の連続で!(まあファンタジーだからね)。ゾウのお尻の模型を作ってたり、パン派かごはん派かに分かれて議論しておまけにデモ後進しちゃったり、神出鬼没なコタツにゲリラ公演を繰り返す劇団。そこに学園祭事務局が絡んできて、はっちゃかめっちゃかな学園祭が繰り広げられていく。そんな中を「黒髪の乙女」と「先輩」がどんどん予期せぬ方向に流されていくのがリズム良く描かれていてすごくよかった。

「黒髪の乙女」と「先輩」が交互に語っていくように書かれているところや、話の展開もバランスよくて読みやすい。よくこれだけ個性的な面々をまとめ上げたな~。いやー面白い!

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「太陽の塔」森見登美彦

太陽の塔 (新潮文庫) 太陽の塔 (新潮文庫)

著者:森見 登美彦
販売元:新潮社
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オススメ度★★★★★

なんか避けてたね。だって帯に「すべての失恋男たちに捧ぐ!」って・・・(笑)いや失恋した覚えはないんだけどね~最近に限れば。。。

舞台は京都。せっかくできた恋人にも振られ、自分の大学生活には華がないと思っている男とその仲間たち。クリスマスが刻々と近づいてくる季節に男たちは街を駆け巡る。

いやなんかね、妄想族のお話だね。俺は・・・まあ、妄想はしないよ。空想はするけれどもね♪

彼らは妄想の世界を冒険してます。「我々の日常の90%は頭の中で起こっている」とのこと。その言葉と通りに生活してる。妄想による日常をごく当たり前に、真剣に語る男たち。彼らは言う、世間は間違っているのだと。クリスマスなんかにうかれてんじゃねぇ!と。みなさん目を覚ましましょうと・・・まあお前らが目を覚ませよってね。

ああは成りたくないと思いつつ、でもどこか共感してるんだよな~。きっと自分にも彼らのように現実から目を背けたかったりする時ってあるんだなって思った。そう、たとえば失恋したときとかね。クリスマスに恋人がいなくて「男だけの方が楽しいんだって!!」って言ってるときとか(笑)てか多分誰にでもあるんだよね、そういう時って。

で、彼らはそんな時間が人より少し長いわけで。そんな登場人物はとても魅力的。研究と題したストーカーをしていたり、されてる側の女の子もちょっと不思議ちゃんだったり(誕生日のプレゼントに「人間臨終図巻」あげたりね)。

つまらない型にハマるのは嫌だと言いつつ、型にハマった幸せもいいなと呟く。たしかにそうだよね♪って思った。

結構笑えたし。ゴキブリキューブにはかなり笑ったね。アホか!!ってツッコミたくなるトコがたくさんある。いやーかなりシュールですよ(笑)ちょっとひねくれた文学ちっくな文体も面白くてサクサク読めた本です。

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