カテゴリー「 恩田 陸」の記事

「夏の名残りの薔薇」恩田 陸

夏の名残りの薔薇 (文春文庫 お 42-2) 夏の名残りの薔薇 (文春文庫 お 42-2)

著者:恩田 陸
販売元:文藝春秋
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オススメ度★★★★

恩田陸のミステリーってふわふわ宙に浮いた感じの印象が強い。きちっと終わりきらないから読み終わった後の余韻も強い。僕はどちらかというときちっと終わった方が好きなんだけど、たまにこういう作品も読みたくなるものだ。

沢渡三姉妹が山奥のホテルで毎年の秋に開催するパーティー。参加者には何かと噂がある人ばかり。不穏な雰囲気の中始まったパーティーで参加者の変死事件が起こる。これは真実なのか幻なのか・・・

正直最初の方は「?」って感じだった。一章ごとにパーティーの参加者の誰かが死ぬんだけど、次の章に行ったとたん何事もなかったかのようにその人は生きていて、そのまま物語は続き同じようにまた誰かが死んで、でも次の章では生きていて・・・本当に何が真実なのか分からなくなる。そして話と並行して「去年マリエンバートで」という映画の引用が挟まれていく。ただちょっとわかりにくかった感じもあったけど、ここまでされたらどんなトリックが待ち構えているのか気になって仕方ない。

ただ・・・最後におおっと思うところはあったけど期待していたほどじゃなかったかも。というか、どうなるんだ?どうなるんだ?と思っているまま終わってしまった。これが作者の言う開かれた物語ということなのだろう。でもこの感じが結構好きだったりする。

登場人物も魅力的だし、舞台のホテルや嘘の話ばかりする三姉妹が醸し出す奇妙な雰囲気が物語をいい感じに染めててよかったと思う。これはもう一度読んでみるしかないね。

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「Q%A」恩田陸

Q&A Q&A

著者:恩田 陸
販売元:幻冬舎
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おすすめ度★★★★

この本前から気になっていたんだけど、いつの間にか文庫化していたのでこりゃあ読むしかないってことで早速買って読んでみた。

都市郊外にある大型商業施設で死者69名、負傷者116名という大惨事が起こったが原因を特定できない。多数の被害者や目撃者の話、防犯ビデオに映っていたものは何を意味するのか、Q&Aのみで進行していくミステリー。

この本、とにかく会話のみで話が進んでいくので背景の描写などが一切ない。なのに、会話だけでこれだけ話を作っていけるのはすごいと思った。

前半はショッピングセンターで起こった大惨事の真相を探るべく物語が進んでいくが、後半になるにつれて大惨事によって生まれた人の苦悩など、物語が広がっていく。この本はホラーとしても読めると思う。つい周りの人間の行動に合わせてしまう、何から逃げているのかわからなくても、みんなが逃げているから逃げてしまう。そんな人間の心理をうまく利用して恐怖を生み出している。そこから生まれる人間の苦痛やエゴのようなものに、また恐怖を覚えた。

本を読んでて、真相を解決するのではなく、ショッピングセンターの大惨事の恐怖から新たな恐怖を派生させていっていくことに重点が置かれているように感じた。それはそれでとても面白かった!ラストは・・・恩田陸っぽいかなって感じ。

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「ドミノ」恩田陸

ドミノ ドミノ

著者:恩田 陸
販売元:角川書店
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おすすめ度★★★★★

一億円の契約を待つ締め切り直前のオフィス、オーディション中下剤を盛られた少女、ミステリ連合会の大学生、別れを画策する青年実業家、待ち合わせの場所に行けない老人・・・など、総勢27人と1匹の登場人物の話が絡み合っていく。

文庫本を始めて手に取ったときは登場人物のあまりの多さに驚いたが、読んでみると27人と1匹の絡み具合が絶妙だった!よくこれだけの人物の話をひとつの物語にまとめ上げられたなぁって感心した。←偉そうにも 笑

それぞれの登場人物にきちんと個性があって、特に警察官のOBのおじいちゃんたちは面白くて笑ってしまった。笑

物語がスピーディーに展開していくのでどんどんさくさく読んでいけるから、まったくストレスを感じさせない。本の後ろに書いてあるように、ホントにパニックコメディ。一気に読めるしその方が面白いと思う。

とにかく面白いです!おすすめ!!

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